音時雨 ~Regentropfen~

❋ 冬のカケラ

冬はまだ少し日がやって来るになりますけど、今はもうそろそろですね。
そして、今日は突然で雲たちが低くなりました、どうしたのですか。先まで晴れっぽかったですし…まあ、わが今居たところの天気はちょっと変ですから。こんなことなんて、もう慣れました。
でも、こんな天気、窓から見ると、灰色の世界です。
さあ、CDを聞きましょう。
そうですね、すると、「カノン」のテーマ歌が流れ出した。その夢みたいな旋律がすぐに傍で、不思議な雰囲気を作り出した。思いは紫の色になりました。夜の雪原、木々たちの枯れた枝に、雪ははらはらしました。その白い雪が映し出した小さな光が、何とか、儚いものですね…
外の雲は低いままのです、もうすぐ雪が降るそうでしょう。
もちろん、これが無理ですよね。だって、ここ、雪が降るなんて一度あった事がありませんね。でも、今の冬気分は、どこかのはるかな冬のカケラがここに落ちましたでしょう。私が居たこの所に、このくらいの気分だけでも、十分ですの。
はい、今からお祈りましょう。今年、家には大きな雪が降れます。きっと。
その冬のカケラが、早く私の家へ落ちますように…